涙と鼻水をダラダラ流しながら、工場の清掃をした話

こんにちは、今村です

このコラムは、私が現場で感じたことや、体験したことを書いてます。

10年以上現場にいると、色々ありますよね。思い出したことを、気ままに書いてます。

植物工場の現場の方々と話していると、「他の工場のことを全然知らないんです」という方が多いです。ぜひ「へー、他の工場ってそうなんだぁ」といった感じで読んでください。

目次

涙と鼻水をダラダラ流しながら、工場の清掃をした話

小さな実験施設での話です。その施設ではいくつも栽培実験を行っていました。私もその施設の一員として作業をしていました。

ある日のこと、すべての野菜を収穫したので、設備全体の掃除をすることにしたのです。

その設備では実験のため、常に何かしらの野菜を栽培していることが多いので、すべて収穫するタイミングは稀でした。

念入りに洗浄する良いチャンスです。栽培ベッドの汚れやゴミを除去し、養液タンクも綺麗にできます。

そして、いざ掃除を始めてみると、想像以上に汚れがひどいことに気づきました。これは徹底的に綺麗にしなければなりません。

そこで、消毒のために次亜塩素酸ナトリウムを投入することにしたのです。

ところが問題が発生しました。この設備は設計上、タンク内の養液を完全に排水することが難しく、排水したとしてもかなり多くの養液がタンク内に残ってしまうのです。

しかし、当時の私は、
「まぁ、仕方ないか…」

そう思いつつ、次亜塩素酸ナトリウムと水を投入し、しばらく循環していると、かなりの塩素臭が発生。

今考えると、残っていた養液が多すぎたうえに酸性が強かったか、次亜塩素酸ナトリウムを多く入れすぎたのではないかと思います。

しかし、正直言ってプールの匂いが嫌いではない(むしろちょっと好きである)私は、そのまま掃除を続けていました。

ところがしばらくすると、目からは涙が、鼻から大量の鼻水が止めどなく流れ出てきました。

その時点でさすがにキツくなってきました。

しかし、翌日には次の栽培実験を始めなければならないため、掃除を中断するわけにはいきません。

換気をし、それでも残る塩素臭に耐えて泣きながら掃除を続けました。まるで地獄のような時間でした。

慢性的な蓄膿症持ちである私は、この一件の後、しばらく鼻詰まりに苦しむことになりました(これが原因かはわかりませんが)。

養液の中に次亜塩素酸ナトリウムを入れてはいけないな。ということを学んだ体験でした。

殺菌のため使用する場合は、養液を排水し、新たに給水すべきです。濃度の高い塩素ガスを長時間吸い続けると危険なので気をつけましょう。

このコラムの掲載元は、現場力アップのノウハウ集

このコラムは、以下の植物工場ノウハウ集に掲載したものです。

現場の仕様や設備に関わらず、収益性アップに役立つノウハウを詰め込みました。

植物工場や施設栽培をやられている方は、確認必須です。

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