水耕栽培で育つと野菜はどう変わる?危険性をわかりやすく解説

こんにちは、今村です

水耕栽培って人工的なイメージだし、野菜への影響が気になる方もいるでしょう。

食べ物のことですし。
「納得できなきゃ食わないぜ!」って方もいると思います。

というわけで、
土で育った野菜、水耕栽培の野菜、それぞれの違いはあるのか
気になるポイントをわかりやすく解説します。

水耕栽培は植物工場でよく使われる技術ですが、
そもそもどういうもの?って方は以下の記事からどうぞ。

目次

まず、野菜の栄養価の違いから

まずは野菜の栄養価の違いから説明します。

ですが、これはケースバイケース。
はい。いきなり曖昧なことを言っておりますw

でも栄養価の違いについてズバリ言うと、
土だから水耕だから、というよりは「育て方による」って感じなのです。

ちなみに土でも水耕でも、使う肥料の成分は同じです。
なぜなら、野菜が育つために必要な成分は決まっているから。

それをどういう形で野菜に与えるか。
つまり、肥料を土に混ぜ込むか、水に溶かすかの違いです。

でも環境や、生産者によって野菜の育て方は違う。

ガンガン肥料を吸わせて早く成長させるか、
それともじっくり時間をかけて栄養素を溜め込ませつつ育てるか。

実はこれ、栽培方法を調整すると、ある程度コントロールできちゃいます。
栽培方法ってのは、例えば温度や湿度、光の強さや肥料の量を調整することですね。

というわけで、土か水耕かによる栄養価への影響は、一概には言いにくいのです。

実際、栄養価を比較した研究がいくつもあるけど、結果がバラバラなんですよね。

ただ、一つ言えることは、
仮に利益を求めるなら、栄養素を犠牲に早く成長させるってこと。

そして、どちらかと言えば工業化の進んだ水耕栽培の方が、早く育てがちかも。

でも逆に、環境コントロールしてバッキバキに栄養価を高められるのも水耕だったりする。

危険性は変わる?そもそも、食べて害があるものって?

次は、「水耕だと危険性は変わるのか?」です。

そもそも食べて害があるものって、何だっけ?
という点から確認しときましょう。

ザックリ、食べて害となる要因は以下のようなもの。

  • 野菜が自然に持つ毒
  • 栽培方法とか環境によるもの
    • 農薬などの化学物質系
    • 重金属汚染
    • 細菌や微生物

このうち、「野菜が自然に持つ毒」ってのは、元々毒を持ってる植物のことです。
毒キノコとかそういうやつですが、この記事の本題とはズレるので省きます。

というわけで、「栽培方法とか環境」によるものに注目しますが、
もしそれらの要因が存在する環境なら、どのように野菜を汚染するのか。

考えられるルートは3通りです。

このうち、「①表面を汚染」と「③収穫した後に汚染」については、
記事の本題である、「水耕栽培」とは関係ありません。

ってことで、水耕栽培特有の環境である「②根から汚染」するケースを深堀りします。

根からの汚染はあり得るけど、さほど心配ない理由

では根からの汚染について見ていきましょう。

根からの汚染を考えるにあたって、害の可能性がありそうな要因は3パターン。
化学物質系、微生物、異物あたりかと思います。

ちなみに化学物質系ってのは、重金属とか農薬やらのことですね。

で、ここがポイントですが、
もし水中に害のある物質が溶けていると、それを植物がガンガン吸収する、みたいなイメージを持ってませんか?

それは間違いです。

実際のところ、植物の根からは小さな粒子しか入り込みません。
特に異物などの大きなものは絶対に吸収しませんので、危険性はありません。

一方、微生物はというと、わずかに根から侵入します。
ですが、人に害のある微生物が植物体内で増殖し、人が食中毒になる。
なんて事はありません。

植物自体にも菌を防ぐ防御機能が備わっています。

そもそも水耕栽培の環境は、土よりもはるかにキレイで微生物が少ないのが普通です。
人に害ある菌(大腸菌とか)は、ほぼ存在すらしていません。

というわけで、微生物や異物は心配ないです。では化学物質系はどうなのか?
次にいきます。

重金属や化学物質の影響は?

植物は、害のある重金属とか化学物質を根から吸収し、溜め込むことがあります。
しかし水耕栽培だから、特に吸収しやすいわけではないです。

つまりポイントとなるのは、「水耕栽培の水は土より汚染がヒドイのか」ってところ。

答えは、「逆で、水耕の方が汚染は少ない」です。

なぜなら、水耕栽培の水には肥料しか溶かさないうえに、外部環境とは切り離されています。
つまり不要なものが含まれる可能性が土より低いのです。

農薬は使う必要がないので基本的に使いませんし、水は定期的に入れ替えます。

というわけで、重金属とか化学物質についても、特に危険性はありません。

まぁ汚染がヒドい地域で井戸水を使ったりするとわかりませんが。
最早それは別の問題ですしね。

そもそもそんな場所で野菜を作るなよ。と。

では話を戻しまして、ラストです。硝酸態窒素はどうなの?って話へ進みます。

水耕栽培だと、野菜に含まれる硝酸態窒素が増えるけど…

硝酸態窒素ってのは、野菜の肥料として一般的に使われている成分です。

肥料で使われているのに、何か問題があるの?

説明します。

まず、水耕栽培で育てた野菜は硝酸態窒素を溜め込みやすくなります。
これは水耕栽培の肥料の使い方の関係で、そうなります。

これは事実で、そうなるケースが多いです。

一方で、過剰な硝酸態窒素は人体に害があるという話があるのです。
国によっては硝酸態窒素に基準値が定められていますが、日本にはありません。

かなり昔ですが、硝酸態窒素を多く摂取した赤ちゃんに悪影響があった。というケースもあります。

しかし、早まるなかれ、硝酸態窒素に害があるという話自体が眉唾もので、
最近では「別に影響無いのでは…?」という意見も多めです。

一部では発ガン性が疑われたりしていますが、実際には確認できないようです。
WHOでは、硝酸態窒素の大人への健康被害は無いとしています。

少なくとも大人には影響なさそうなんで、私はまるで草食動物のようにガツガツ野菜を食べまくっております。

仕事柄、水耕レタスを死ぬほど食べていましたが、すこぶる元気ですw

結論:水耕栽培の野菜の安全性は高い

長々と解説しましたが、結論いきます。

  • 土だろうが水耕栽培だろうが、野菜を育てるための肥料成分は一緒。
  • 野菜の栄養価は育て方で変わる。土と水耕、どっちが良い悪いとは言えない。
  • 水耕野菜だから危険性が増えるとかはない。むしろ安全。

最終結論:だから野菜をたくさん食べよう

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