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SimpleFertの使い方
エクセル版、スプレッドシート版のどちらでも使い方は同じです。
シートの左半分のうち、背景がグレーのセルのみ入力します。
つまり、以下の5項目だけです。
1.配合量
養液更新などで元肥を作る場合と、追肥を作る場合で入力が違います。
- 元肥(養液更新など)の場合:養液全体の総水量です。養液タンクや養液ベッドを全て含めた水量を入力してください。
- 追肥で濃縮原液を作成する場合:A液・B液を合わせた水量です。例えばA液200LとB液200Lを作る場合、「400」Lと入力してください。
2.EC設定値
栽培する際のEC設定値です。
3.参考処方
一般的に知られる処方と比較して、成分が多いか少ないかを確認できます。対象処方より、成分が10%以上高い場合は「多」、低い場合は「少」と表示されます。
特に比較が不要な場合は「なし」を選択してください。
4.原水成分
使用する用水の成分です。成分分析の業者に依頼するなどして、できるだけ正確に調査するのがベターです。自治体の水質検査結果も参考にできます。
用水によっては特定の成分が多すぎるケースがあり、養液のバランスに影響が出る可能性があります。
注意点として、入力する値は「元素表示」「イオン表示」「酸化物表示」で計算が変わるので、表中の書き方に換算する必要があります。
「単位変換」のシートを使うと単位変換ができます。
5.肥料の使用量
実際に使用する肥料の量を入力してください。入力すると右側に計算結果が表示されます。
反映された計算結果を見ながら、肥料の使用量を調整します。
計算結果の見方
成分量の表示
上段が成分量、下段は比率です。多量元素と微量元素で成分量の単位が違います。(me/Lとmg/L)
肥料の量を入力すると、EC設定値に合わせた場合の養液中の成分量が計算されます。ただし、厳密に言うと正確な値ではなく目安値なのですが、実務上は問題ない精度です。
また、選択した参考処方とも比較ができます。「適」が多いと、参考処方に近いと言えます
倍率の目安
「倍率の目安」は、使用した肥料で何倍の量の養液を作成できるかを表します。例えば、EC設定値が低いほど多くの養液を作れますので、倍率は高くなります。
養液更新などで元肥を作成する場合は、倍率は1に近づきます。というより、1に近づくように肥料の使用量を調節することで、ECが高すぎたor低すぎた、といった養液作成時のトラブルを回避するためにこの値を見ます。
肥料の種類、参考処方の種類
肥料の種類は増やすことができます。とはいえ、初期設定している基本の肥料だけで、たいていの施肥設計はできます。
もし追加が必要なら、ご自身で修正いただいても構いません。(関数が入っているので、難しそうなら止めておくのが無難です)
ちなみに肥料の種類は、単肥以外に配合肥料にも対応しています。
もし「この肥料を追加してほしい…」というものがあれば、ぜひこのページのコメント欄で教えて下さい。
また、参考処方も肥料と同じように追加することができます。
利用規約
利用規約のページをご確認ください。
コメント
コメント一覧 (2件)
こちらのソフト、ダウンロードしたのですが、使い方で質問です。
例えば、園試処方の成分比率を入力するためには、どういったステップを踏む必要があるんでしょうか?また、使用する肥料の種類や量はどのように決めていけばいいんでしょう?
できれば一連の流れを教えていただけると助かります。
たちばな様
ご利用ありがとうございます。
まず、SimpleFertでは、目標とする処方の成分量を直接入力する仕様にはなっていません。これは現場での利便性を考慮したためです。もし成分値に正確に合わせようとすると、肥料の投入量に小数点が出てしまいます。小数点以下の数値は、肥料作成時の計量ミスの原因となりかねません。
また、微妙な成分量の違いが生育に大きな差をもたらすことは稀です。そのため、SimpleFertでは処方に正確に合わせる仕様にはなっていないのです。
そのうで、SimpleFertを使って目標の処方に近づける方法を解説します。
1.原水成分、参考処方(園試処方)、配合量、EC設定を入力します。
2.肥料の使用量の欄で、まず硝酸カルシウムの量を最初に決めます。成分値を見ながら肥料の量を増減させて、丁度いい量に合わせてください。5kgや10kgといったキリの良い数値でOKです。
3.同じように他の肥料の量も調節します。
4.全体的に目標の処方と近い成分量になっているかをチェックし、必要であれば微調整を行います。
以上が、SimpleFertを使って処方を作成する手順です。