植物工場、露地栽培、施設栽培の違いを表にして比較してみた

こんにちは、今村です

農業の未来を担う存在として注目を集める植物工場。
天候に左右されず、安定的に高品質な野菜を生産できるシステムは、人口増加による食糧問題や農業従事者の減少といった社会課題を解決する可能性を秘めています。

そんな植物工場は、他の農業形態と何が違うのか。

露地栽培や、他の施設栽培と比較してみましょう。

  • 植物工場:完全制御された室内環境
  • 露地栽培:自然環境
  • 施設栽培:ハウス内の半制御環境

これらの違いを理解するには、栽培環境の制御レベル、生産性、品質、コストなどの観点から比較・説明する必要があります。

本記事では、これらの農業形態の特徴を詳しく解説していきます。

植物工場と露地栽培・施設栽培との違い

植物工場と、従来の農業形態である露地栽培、施設栽培との違いを、表にまとめました。

植物工場施設栽培露地栽培
栽培環境完全人工制御半人工制御自然環境
生産量安定ある程度安定不安定
品質安定ある程度安定不安定
コスト高い中間低い
栽培品目葉物野菜中心果菜類、花卉類など多様な作物
省力化・自動化高度部分的難しい

植物工場は、環境を完全に制御できるため、品質の高い農産物を安定的に生産できる点が最大のメリットです。

また、害虫の発生リスクが低く、農薬の使用量を大幅に削減できるため、環境負荷の低減にも貢献できます。

さらに、多段式栽培などにより、限られたスペースを有効活用できるため、土地生産性が高い点も魅力です。

一方、初期費用やランニングコストが高額になる点がデメリットとして挙げられます。また、栽培できる品目が限定される点も課題と言えるでしょう。

さらに詳しく見ていきます。

目次

1. 栽培環境の制御レベル

植物工場とは、閉鎖された空間で、温度、湿度、光、二酸化炭素濃度などを人工的に制御し、野菜などを生産するシステムです。

天候に左右されることなく、年間を通して安定的に生産できること、農薬の使用量を抑制できること、土地生産性が高いことなどが大きなメリットとして挙げられます。

センサーを用いて栽培棚ごとの環境をモニタリングし、空調設備や LED 照明、CO2 発生装置などを駆使して、作物の生育に理想的な環境を作り出します。

一方、露地栽培は天候に大きく左右され、環境制御は難しいです。

施設栽培では、ビニールハウスやガラス温室内で部分的な環境制御が行われますが、植物工場ほどの精密さはありません。

2. 収穫物の品質とその安定性

植物工場では、最適な環境制御により、高品質な作物を安定的に生産できます。

病害虫の侵入も防ぎやすく、無農薬栽培が可能です。露地栽培では、天候や病害虫の影響を受けやすく、品質のばらつきが大きくなります。

施設栽培は、露地栽培と植物工場の中間的な特徴を示します。ある程度の環境制御により、品質の安定性は露地栽培より高くなりますが、植物工場には及びません。

3. 初期投資と運営コスト

植物工場は、高度な環境制御システムや多段式栽培棚などの設備投資が必要で、初期コストが高くなります。

また、人工光を使用するため、電気代などの運営コストも高くなる傾向があります。

露地栽培は、土地さえあれば始められるため、初期投資は比較的低く抑えられます。

施設栽培は、ハウスの建設費用などがかかるため、露地栽培より初期投資が高くなりますが、植物工場ほどではありません。

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4. 栽培品目の違い

植物工場では、レタスやサラダ菜などの葉菜類の栽培が中心です。これらの作物は、比較的短期間で収穫でき、多段式栽培棚での生産に適しています。

露地栽培では、根菜類、果菜類、穀物など、多様な作物が栽培されています。

施設栽培では、トマト、イチゴ、パプリカなどの果菜類や、バラなどの花卉類の栽培が盛んです。これらの作物は、ある程度の環境制御が必要で、施設栽培に適しています。

5. 環境制御技術の具体例

植物工場では、環境制御のために様々なセンサーやシステムが使用されています。例えば、温度センサー、湿度センサー、CO2 濃度センサーなどを用いて、作物の生育状態を細かくモニタリングします。

また、養液管理システムにより、作物に必要な養分を最適な濃度で供給します。

施設栽培でも、温度、湿度、CO2 濃度などの制御は行われますが、植物工場ほど高度ではありません。

6. 省力化・自動化技術の現状

植物工場では、人手不足や生産性向上のため、省力化・自動化技術の導入が進んでいます。

多段式栽培棚を用いた立体的な栽培により、限られた面積で効率的に生産できます。

また近年は、種まき、苗の移植、収穫、洗浄などの工程で自動化が進んでおり、人手を大幅に削減できます。

施設栽培でも、一部で自動化が進められていますが、植物工場ほどではありません。

露地栽培は、自然環境下での作業が中心なので、自動化は難しい面があります。

まとめ

植物工場、施設栽培、露地栽培は、栽培環境の制御レベルが高い順に、品質は安定し、省力化・自動化も進む一方、初期投資と運営コストは増大します。

また、栽培方式によって主要な栽培品目も異なります。つまり、それぞれの栽培法にはトレードオフの関係があり、用途や目的に応じて適切に選択・活用することが重要です。

今後、人口減少や高齢化が進む中で、省力化・自動化技術を取り入れた植物工場や施設栽培の重要性が高まると予想されます。

一方で、露地栽培は、自然環境を活かした多様な作物の生産や、景観の維持など、重要な役割を担っています。これらの農業形態がバランスよく発展していくことが、持続可能な農業の実現につながるでしょう。

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施設栽培のデメリットは何ですか?

施設栽培のデメリットは、初期投資と運営コストが露地栽培より高くなることです。ハウスの建設費用や環境制御のための設備投資が必要となります。また、暖房や冷房などのエネルギーコストもかかります。ただし、植物工場ほどの高コストではありません。

露地栽培と施設栽培の違いは何ですか?

露地栽培は自然環境下で行われるのに対し、施設栽培はビニールハウスやガラス温室内で行われます。施設栽培では、ある程度の環境制御が可能で、露地栽培より品質の安定性が高くなります。また、施設栽培では、トマトやイチゴなどの果菜類や花卉類の栽培が盛んです。

イチゴの露地栽培のメリット・デメリットは何ですか?

イチゴの露地栽培のメリットは、初期投資と運営コストが施設栽培や植物工場より低いことです。一方、デメリットは、天候や病害虫の影響を受けやすく、品質のばらつきが大きくなることです。また、期間限定の生産となるため、周年供給は難しくなります。

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