こんにちは、今村です
「植物工場で果物!? え、できるの? 」
そう思ったあなたへ。 実は、近年、植物工場で果物を栽培するケースがジワジワ増えているんです。
レタスやハーブなど、葉物野菜のイメージが強い植物工場。
でも、ちょっと想像してみてください。
- 真冬に、真っ赤に熟れたイチゴ。
- 真夏に、みずみずしいメロン。
…ちょっとワクワクしませんか?
「でも、そもそも、植物工場って葉物野菜ばかりだよね?なぜ?」って方は以下の記事も参考にしてください。
植物工場で果物栽培が熱い理由とは?
近年、植物工場で果物を栽培するケースが増えています。
まず、なぜ露地栽培ではなく植物工場なのか。その理由から見ていきましょう。
メリット・デメリットを徹底比較!露地栽培との違いは?
植物工場と露地栽培には、以下のような違いがあります。
植物工場 | 露地栽培 | |
---|---|---|
初期費用 | 高い | 低い |
ランニングコスト | やや高い | 低い |
環境制御 | 可能 | 困難 |
病害虫リスク | 低い | 高い |
収量 | 安定 | 不安定 |
品質 | 高い | 環境に左右される |
周年栽培 | 可能 | 困難 |
植物工場では、初期費用やランニングコストが高くなるものの、栽培面に関して多くのメリットがあるんですよね。
そのため、高付加価値な、単価を高く設定できる作物も栽培可能なのです。
しかも場所を選ばないので、本来は果物栽培が難しい土地でも、植物工場なら可能というわけです。
【成功事例】元サラリーマンがメロン栽培で年収UP!
実際に、植物工場で果物栽培を行い、成功を収めているケースもあります。
例えば、元サラリーマンで脱サラし、太陽光利用型の植物工場で高級メロンの栽培に挑戦。徹底した品質管理と独自の販売戦略により、わずか3年で年収1,000万円を達成した方もいます。
この成功事例から、植物工場での果物栽培は、
- 未経験者でも一応参入できる
- 高収益の可能性もある
ということが分かります。
ただ、徹底した品質管理と独自の販売戦略という部分がキモでしょうね。誰でもできることではないですが、可能性はあるのだと思います。
メリットたくさん! 植物工場で果物栽培のスゴイところ
ちなみに、植物工場で果物を栽培するメリットは以下のようなものがあります。
- 一年中、おいしい果物が食べられる:植物工場は天候に左右されません。温度や湿度、光を徹底管理することで、季節に関係なく、いつでも安定した品質の果物を収穫できます。
- 農薬を抑えて、安心・安全:害虫の侵入を防げる植物工場では、農薬の使用量を大幅に抑えることが可能です。小さなお子さんにも安心です。
- おいしさも栄養も、ぎゅっと凝縮:果物にとって最適な環境を人工的に作り出すことで、露地栽培よりも、糖度が高く、栄養価の高い果物を育てることが可能になります。
このように、植物工場で果物を育てるメリットはたくさんあります。
【初期費用を抑えて始められる】太陽光利用型植物工場のススメ
植物工場には、「人工光型」と「太陽光利用型」の2種類があります。
どちらも植物工場と言えますが、多くの果物栽培に適しているのは太陽光利用型です。人工光型でもイチゴなどは栽培できます。
人工光型 vs. 太陽光利用型:あなたに最適なシステムは?
人工光型 | 太陽光利用型 | |
---|---|---|
初期費用 | 高い | 低い |
ランニングコスト | 高い(電気代) | 低い |
周年栽培 | 可能 | 品種・地域による |
設置場所 | 制限なし | 日当たりの良い場所 |
イチゴだけじゃない!植物工場で栽培できる果物
植物工場を広い意味で捉えると、栽培できる果物はイチゴだけではありません。
例えば、
- メロン
- トマト
- ブルーベリー
- ブドウ
- イチジク
など、様々な果物の栽培が可能です。
【初心者必見】失敗しない果物選びのポイント
収益を左右する重要なポイントは「どの果物を栽培するか」です。
生育特性、収量、市場価格…知っておきたい3つの要素
- 生育特性: 植物工場の環境(温度、湿度、CO2濃度など)に適した品種を選ぶ
- 収量: 単位面積あたりの収穫量が多い品種を選ぶ
- 市場価格: 高値で取引される品種や、需要が高い品種を選ぶ
【儲かる果物】高単価&人気急上昇中の品種
例えば、近年では、
- 高級メロン: 糖度が高く、希少価値があるため、高価格で販売できる
- 機能性トマト: GABAやリコピンなどの機能性成分を豊富に含むトマトは、健康志向の消費者から人気が高い
- オーガニックブルーベリー: 農薬を使わずに栽培されたブルーベリーは、安心・安全志向の消費者から支持されている
などが注目されています。
【収益UPの秘訣】高品質・高付加価値で差別化戦略
ブランド化、有機栽培、機能性…消費者ニーズをキャッチすることが収益UPの秘訣です。
- ブランド化: 独自のブランドを確立し、ストーリーを語ることで、消費者の心を掴む
- 有機栽培: JAS認定を取得した有機JAS農産物を生産することで、付加価値を高める
- 機能性: 機能性成分を強化した果物を生産し、健康志向の消費者へアピールする
【成功事例】こだわりのイチゴで直売&カフェ経営を実現
ある方は、太陽光利用型植物工場で、希少品種のイチゴを有機栽培で生産。直売所を併設したカフェをオープンし、高品質なイチゴを使ったスイーツを提供することで、人気を集めています。
とはいえ、収益性の高い植物工場を運営するためには、そのためのノウハウが必須です。
私は長い現場経験で磨き上げてきた、収益性に特化したノウハウを提供しています。興味があれば以下のコンテンツを確認してください。
植物工場で果物栽培を始めよう! 成功への3ステップ
この記事では、植物工場における果物栽培の可能性について解説してきました。最後に、成功への3ステップとしてポイントをまとめます。
ステップ1:栽培方法の選択
- 初期費用を抑えたい方は「太陽光利用型植物工場」がおすすめ。
- 安定した周年栽培を目指すなら「人工光型植物工場」を検討。
ステップ2:収益を見据えた果物選び
- 植物工場の環境に適した品種を選ぶ。
- 単位面積あたりの収量が多い品種を選ぶ。
- 高値で取引される品種や、需要が高い品種を選ぶ。
ステップ3:高品質・高付加価値で差別化戦略
- 独自のブランドを確立し、ストーリーを語る。
- 機能性成分を強化した果物を生産する。
- 直売所を併設したカフェ経営なども検討する。
植物工場での果物栽培は、植物工場業界が次のステージへ進む可能性を秘めています。 ぜひこの記事を参考にして、農業ビジネスの未来を描いてみてください。
- イチゴの植物工場栽培における課題は何ですか?
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イチゴは光要求量や樹高の面で植物工場に適していますが、課題もあります。まず、イチゴは他の果物に比べると光要求量が低いとはいえ、葉物野菜よりは高いため、十分な光量の確保が必要です。また、イチゴは果実の軟化や変形を防ぐため、温度や湿度の精密な管理が求められます。さらに、垂直栽培では株間が狭いため、病害虫が蔓延しやすく、予防と早期発見・駆除が重要になります。
- 植物工場で果物を栽培するメリットはありますか?
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植物工場での果物栽培の最大のメリットは、周年・計画生産が可能な点です。露地栽培では不可能な時期に出荷できるため、市場での差別化につながります。また、施設内での栽培のため、天候の影響を受けにくく、安定した品質と収量が期待できます。さらに、環境制御により糖度等の品質の向上や機能性成分の強化が図れる可能性もあります。
- 植物工場での果物栽培の将来性をどう見ていますか?
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植物工場での果物栽培は、まだ発展途上の分野ですが、将来性は大いにあると考えています。特に、イチゴの成功事例を参考に、他の果物への応用が進むことが期待されます。また、品種改良による植物工場向け品種の開発や、AI・ロボット技術の活用による自動化・省力化など、技術革新によるコスト削減の可能性もあります。市場ニーズを的確に捉えた高付加価値商品の開発と、継続的な技術革新が鍵を握るでしょう。
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