わさびは植物工場の水耕栽培で育つのか?実は相性良いんです

こんにちは、今村です

わさびの魅力は、なんといっても鼻に抜ける独特の辛味。
あの爽快感はなんとも言えません。私、大好きなんですよね。

和食はもちろん、洋食やアジア料理など、意外と色々な料理に合うのは驚き。

例えば、ステーキにわさびを添えると、肉の脂っこさが和らいで、あっさりと食べられますよね。
刺身にはもちろん欠かせませんが、サラダにもおすすめ。

本日は「植物工場✕わさび」がテーマ。

「わさびって、水がきれいな山奥でしか育たないでしょ?」
「植物工場でなんて、本当にできるの?」

そう思っていませんか?

確かに、わさびは冷涼な気候と清らかな水を好みます。
露地栽培では場所が限られるし、周年安定生産も難しいです。

しかし、テクノロジーの進化は、そんな常識を覆そうとしています。

近年注目を集めているのが、植物工場を活用したわさび栽培です。

「植物工場って、レタスじゃないんだ」
確かに、そんなイメージもあります。

実は植物工場は、わさびのような香辛料の栽培でも注目されつつあるのです。

この記事では、植物工場でわさび栽培を始めるにあたって知っておくべき知識を解説していきます。

ちなみに現状、植物工場の栽培品目は葉物野菜が多いです。
その理由は以下の記事にも書いてます。あわせてどうぞ。

目次

なぜ、今「植物工場×わさび栽培」なのか?

わさびは、日本食に欠かせない香辛料として、国内外で高い人気を誇っています。

しかし近年、気候変動の影響で生産量の減少や、栽培適地の減少などが深刻化しています。
2005年-2020年の15年間で、なんと生産量は60%も減少している。

このままだと、ホントにわさびが無くなる。本気で何とかしないと…。

そこで期待されているのが、天候に左右されず、安定した生産を可能にする植物工場の存在なのです。

「植物工場✕わさび」のメリットは、計り知れません。

  • 周年安定生産: 気温や天候に左右されず、年間を通して安定した収穫が期待できます。
  • 高品質化: 温度・湿度・養液などを厳密にコントロールすることで、辛味が強く、風味豊かなわさびを栽培できます。
  • 省力化: 自動化システムを導入することで、重労働や人手不足の解消につながります。
  • 安全・安心: 農薬の使用量を抑制し、衛生的な環境で栽培するため、安全で高品質なわさびを提供できます。
  • ブランド化: 「植物工場産」という付加価値をつけることで、差別化を図り、高価格帯での販売も期待できます。

つまり、栽培できる場所が減ってきている「わさび」も、環境コントロールが可能な植物工場であれば栽培できるってことですね。

「植物工場✕わさび」は、意外にも相性が良いのです。

植物工場でわさびを選ぶなら、ポイントはここ

では、実際に植物工場でわさびを栽培するには、どのような点に注意すれば良いのか?

特に重要なポイントを3つ紹介します。

1. わさびの生育環境を整える

わさびは、冷涼で湿潤な環境を好みます。植物工場では、以下の点を意識して環境制御を行う必要があります。

  • 温度管理: わさびの生育適温は15〜20℃と言われています。この範囲を保つように、冷房設備を活用して温度調整を行います。
  • 湿度管理: わさびは湿度が高い環境を好みます。70%前後の湿度を保ちます。
  • 光環境制御: わさびは強い光を嫌います。LEDを使用する場合は、光量や照射時間を調整する必要があります。むしろ電気代がかからないので好都合とも言えます。

2. 水耕栽培の技術を習得する

植物工場でのわさび栽培は、土を使わない水耕栽培が主流です。

  • 養液管理: わさびの生育に必要な栄養分を溶かした養液を循環させながら栽培を行います。養液の濃度やpH(酸性・アルカリ性の度合い)を定期的に測定・調整することが重要です。
  • 水質管理: わさびは水質の変化に敏感です。水温や溶存酸素量などを適切に管理する必要があります。

3. 設備投資とランニングコストを考慮する

植物工場の導入には、初期費用やランニングコストがかかります。まぁこれは当たり前で、わさびでなくても同じことですが。

  • 初期費用: 施設建設費、栽培設備費、環境制御装置費など、多額の費用が必要です。
  • ランニングコスト: 電気料金、水道料金、資材代、人件費など、継続的に費用が発生します。

植物工場×わさびは可能性がある

植物工場の技術は、日々進化しています。
最新技術を活用することで、より効率的かつ高品質な生産が可能になるでしょう。

しかし、植物工場には収益面での課題もあります。初期投資だけでなく、ランニングコストも高めです。

そんななか業界では、少しでも付加価値の高い栽培品目が求められているというわけ。
わさびにもその可能性があるよね、という話でした。

あ、葉物野菜がダメみたいですが、全くそんなことは無いです。

私が思うに、既存の葉物野菜工場であっても、工夫次第で収益性を高めることは十分に可能です。
植物工場で収益性を高めるには、現場スタッフのレベルアップが最重要。

当サイトでは、収益性に特化したノウハウを提供しています。
私の経験をもとに、時間をかけて磨き上げたコンテンツです。以下をどうぞ。

わさびと植物工場のまとめ

この記事では、植物工場でわさび栽培を始めるにあたって知っておくべきポイントを解説しました。

わさび栽培と植物工場の組み合わせには、大きな可能性があります。

このまま生産量が減少すれば、植物工場産わさびがさらに脚光を浴びるかもしれません。

適した栽培環境が見つからない…
そう思われていたわさびが、植物工場の人工環境によって、周年安定生産と高品質化が実現できるのです。

コスト面の課題はありますが、将来の技術革新と経営努力で克服できる余地は残されています。

植物工場でのわさび栽培は儲かりますか?

たしかに初期投資とランニングコストは高め。
しかし周年安定生産による歩留まり向上や高品質化に成功すれば、収益性の改善が期待できます。規模拡大や技術革新によるコスト削減の余地もあるでしょう。
供給量が減少していることで、新市場開拓の可能性もありますし、長期的には十分に儲かるかもしれません。

植物工場では、わさびの栽培に川の水は使えますか?

植物工場では、養液栽培の技術を使うため、川の水をそのまま使うことはありません。ただし、川の水を浄化して養液の原水として利用することは可能です。

大切なのは、養液の温度や成分を適切に管理し、わさびの健全な生育を促すことです。

わさび栽培に井戸水は使えますか?

植物工場での養液栽培には、清浄な水が欠かせません。
一般に、井戸水は水質が安定しているので、養液の原水として適しています。ただし、硬度や汚染物質の有無などを事前にチェックし、必要に応じて浄化処理を行う必要があります。

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