チップバーンの本当の恐怖

こんにちは、今村です

このコラムは、私が現場で感じたことや、体験したことを書いてます。

10年以上現場にいると、色々ありますよね。思い出したことを、気ままに書いてます。

植物工場の現場の方々と話していると、「他の工場のことを全然知らないんです」という方が多いです。ぜひ「へー、他の工場ってそうなんだぁ」といった感じで読んでください。

目次

チップバーンの本当の恐怖

チップバーンが発生すると商品価値が低下します。

しかし、チップバーンは生産性の向上と紙一重です。日頃から収量を高めようと試行錯誤をしていれば、どうしても発生してしまうことがあるんですよね。

とはいえ、日に日にチップバーンが増えてくる状況に陥った時は、

「うわぁ…嫌だな…」

という、なんとも言えない憂鬱な気分になるものです。

現場にいる生産者として、チップバーンが発生することの本当の恐怖は、作業時間が延びることではないでしょうか。

例えば1万株を栽培していて、80%の8000株にチップバーンが出ていたとしましょう。最も影響する作業はトリミングで、1株あたり5秒ほどのチップバーンを取り除く時間が追加されます。

つまり、約11時間分の追加作業が発生するということです。

約2名の追加人員が必要になりますが、そう簡単に人員の手配などできません。

たいていは残業のハードルが低い正社員で一時対応することになるでしょう。

しかし毎日のようにチップバーンの対応に追われ、それが常態化すると最悪です。

色々な仕事が滞り、本来の役割である、「チップバーンを改善して生産性を高める活動」にも力を注げなくなるかもしれません。それだけは避けたいのです。

逆に、チップバーンを過剰に恐れるあまり、「攻め」の生育改善を行えなくなることも健全な状態ではありません。

そのため日頃から、チップバーンの発生には敏感になります。

最も慌てるのは、なぜチップバーンが増えてきたのかがよくわからない時です。

収量増加を目指し、栽培環境に「攻め」の変更をしている時などは、チップバーンが出ても「やっぱり出てきたか」と落ち着いて対応できます。

しかし予期せぬタイミングでチップバーンが出始めると一大事です。理由がわからないので対応も遅れてしまうかもしれません。

恐怖を知っているだけに、そんな時には大慌てで原因究明をすることになるのです。

このコラムの掲載元は、現場力アップのノウハウ集

このコラムは、以下の植物工場ノウハウ集に掲載したものです。

現場の仕様や設備に関わらず、収益性アップに役立つノウハウを詰め込みました。

植物工場や施設栽培をやられている方は、確認必須です。

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